研究所メンバー
顧客満足度を高めるのは“人の力”
日経ビジネスが以前実施していた「アフターサービス満足度ランキング」の家電量販店部門で5年連続で日本一に選ばれました。筆者は、この詳細データを調べたことがあります。購入した詳細データで、ユーザー個々の各企業に対するコメントを見ていて、ケーズデンキで特に強く感じたのが「現場力」です。印象に残ったのが、以…
お客様のための「本当の親切」を考える
多くのサービス・小売業が「お客様第一」を掲げ、「親切」を標ぼうしています。自社店舗の強みを「親切」と語る企業も少なくありませんが、「親切」は競合との差別化になりうるのでしょうか? 家電を例にあげるなら、昔秋葉原などの電気街にあった「バッタ屋」は親切ではありませんでした。売りが「安さ」だけなので、サ…
「生産性向上」の考えを引き継ぐ
加藤修一氏が、創業者・加藤馨氏からカトーデンキ(現ケーズHD)社長の座を任されたのは1982(昭和57)年。3月20日の朝に事務所に顔を出すと、加藤馨氏に「明日からお前が社長をやりなさい」と切り出されます。この時、加藤馨氏は64歳、加藤修一氏は35歳。いずれは引き継ぐものと心の準備はできていたので「…
加藤馨氏の真実を見極める力
あけましておめでとうございます。加藤馨経営研究所も今週仕事始めとなりました。2021年もコロナ禍はなかなか収まる兆しが見えず、不確実性の高い状況が続いていますが、当研究所では、どんな状況でもぶれることない「がんばらない経営」の考え方を研究し、伝えていきたいと考えております。どうぞ今後ともよろしくお願…
がんばらない=能率を上げる
今流通企業で働いている人が、加藤馨氏の経営思想、創業精神を知ろうとしても、ケーズデンキの古い社内報のほかには、ほんの一部の新聞・雑誌記事が残されているのみです。ほかには、加藤馨氏に直接取材したジャーナリストの立石泰則さんが執筆された「戦争体験と経営者」などの書籍、あるいは加藤修一氏の著書や発言で加藤…
バブル崩壊後の深刻な家電不況をどう乗り越えたか?
私がかつて編集長を務めていた「IT&家電ビジネス」の前身である「家電ビジネス」の古い記事、1992年(平成4年)8月号の特集記事があります。バブル崩壊により消費マインドが冷え込み、家電業界も深刻な販売不振に陥りました。その頃の記事です。「特別企画 家電不況――いま、何をすべきか “甘えの構造…
昭和33年の加藤電機商会に見る「がんばらない経営」の原点
「がんばらない経営」の土台を築いた加藤馨氏ですが、加藤馨氏に関する新聞や雑誌の記事はあまり残っていません。昭和22(1947)年3月に茨城県水戸市元台町の借家にラジオ受信機を主体とする販売・修理業を開店。昭和48(1973)年に息子の加藤修一氏(当時専務)に社長を譲りました。その後、平成7(1995…
事務所の随所に見える合理性
「加藤馨経営研究所について」に記したように、加藤馨経営研究所の事務所は、かつてのケーズデンキの柳町本店であり、創業者の加藤馨氏が引退後も事務所として過ごしていた場所です。3階建て建物の1階には、ケーズホールディングスの監査室が入っていますが、本社の人が訪れることはほとんどありません。 加藤馨氏が、カ…